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注意書き。
* 8話でロロが「同じ運命だね、僕達」と言った後、ヴィレッタがもし来なかったら…というSSです。兄弟が両方とも狸or狐(笑)
*タグで色々表現してるので、携帯だとかなりわかりにくいかもしれれません。
「運命」への返答
何故、ロロがこのようなことを仕掛けてくるのか。
それはルルーシュ自身の態度に問題があったと言わざるをえない。
自分が全てから逃げようとしたことは、ロロにバレている。
つまりそれは、どんなに家族だと言ったところで、
ロロの存在が、ナナリーに変わる支えになっていなかったことを暗に示しているのだから。
これで安心している方がおかしい。
「ロロ…心配かけてすまない。ロロの方が立場は不安定なのに」
(!)
ロロは安堵しながらも、頭を回転させる。
ここでなら、あの愚かなカードを効果的に使うことが出来る。
(たとえ兄さんが、本当に僕のことを思っているにしても、そうでないにしても。
これで、一つ前進したことになる。
もし、兄さんが本当に僕のことを思っていてくれているのならば…、
僕が不安に思っていることを伝えられた。
…わかって、もらえた。
そして…。
たとえ、兄さんが僕を憎んでいたとしても、
ナナリーのことで僕に負い目を感じた筈。
…そう。
一年間一緒にいてわかったのは、兄さんが本当に優しい人だということ。
どんなに偽悪的に振舞ったにしても、それは変わらない。
なら、たとえ同情であってもいい。憐れみであってもいい。
兄さんにそういった感情を負わせることが出来れば、
僕はそこから、欲しいものを手に入れることが出来るかもしれない。
…僕は、カードの使い所を間違えてはいない。)
(でも、どんな手を使っても、僕は兄さんと二人で幸せになりたいんだ)
終
戻る
裏サブタイトル~篭絡合戦R2~
BGM: 『薔薇獄乙女』 by ALLI PROJECT ← プロット立ててから歌詞見て驚きました(笑)
* 8話でロロが「同じ運命だね、僕達」と言った後、ヴィレッタがもし来なかったら…というSSです。兄弟が両方とも狸or狐(笑)
*タグで色々表現してるので、携帯だとかなりわかりにくいかもしれれません。
「運命」への返答
「同じ運命だね。僕達」
ロロによって紡がれた言葉に、ルルーシュはぴくりと眉を動かした。
(これは、言葉通りには受け取れない)
おそらくロロは、自分の言葉をルルーシュに優しく肯定して貰う事を望んでいるわけではない。
「兄さん…、約束は?」「約束、忘れてないよね?」そうやって二度も確認され、これに重ねて、「同じ運命だね、僕達」と何かを確認するように紡がれた言葉。ロロが何らかのシグナルをルルーシュに送っているのは確かだ。そしてそれは、「約束」に対する不安なロロの気持ちを、察して欲しいというもの、というのが妥当な線。
ロロによって口にされた一連の言葉の下で、ロロが不安を抱えていることをルルーシュが見破れるか否か。つまり、ルルーシュが本当にロロに心を配っているかどうか。「同じ運命だね。僕達」という言葉でロロが確認したいのはそこだろう。
(これは、言葉通りには受け取れない)
おそらくロロは、自分の言葉をルルーシュに優しく肯定して貰う事を望んでいるわけではない。
「兄さん…、約束は?」「約束、忘れてないよね?」そうやって二度も確認され、これに重ねて、「同じ運命だね、僕達」と何かを確認するように紡がれた言葉。ロロが何らかのシグナルをルルーシュに送っているのは確かだ。そしてそれは、「約束」に対する不安なロロの気持ちを、察して欲しいというもの、というのが妥当な線。
ロロによって口にされた一連の言葉の下で、ロロが不安を抱えていることをルルーシュが見破れるか否か。つまり、ルルーシュが本当にロロに心を配っているかどうか。「同じ運命だね。僕達」という言葉でロロが確認したいのはそこだろう。
ロロは言葉を口にしてから、ルルーシュの瞳を見据え、返答を待った。
ナナリーが総督に就任し、行政特区日本設立を宣言したことと、
ナナリー奪還の失敗で、
ルルーシュがショックを受けていたことは、よく分かっていた。
だが、それでも、
ルルーシュがロロとの約束を忘れていたという事実は変えようがない。
アッシュフォード学園で、ロロの為に計画を急ぐ、と言っておきながら、
ルルーシュはリフレインに逃げようとしたのだから。
ナナリーが総督に就任し、行政特区日本設立を宣言したことと、
ナナリー奪還の失敗で、
ルルーシュがショックを受けていたことは、よく分かっていた。
だが、それでも、
ルルーシュがロロとの約束を忘れていたという事実は変えようがない。
アッシュフォード学園で、ロロの為に計画を急ぐ、と言っておきながら、
ルルーシュはリフレインに逃げようとしたのだから。
何故、ロロがこのようなことを仕掛けてくるのか。
それはルルーシュ自身の態度に問題があったと言わざるをえない。
自分が全てから逃げようとしたことは、ロロにバレている。
つまりそれは、どんなに家族だと言ったところで、
ロロの存在が、ナナリーに変わる支えになっていなかったことを暗に示しているのだから。
これで安心している方がおかしい。
今、
「僕とナナリー、どっちが大切なの?」
と、訊く程馬鹿ではない。
その言葉は使えないカードではないが、使えるチャンスは限られているし、
状況から判断して、自分よりもナナリーの方が大切なのは明白なのだ。
だがそれは仕方ないことでもある。
一人は実の妹。一人は血のつながっていない暗殺者。
受け入れたくないし、その立場に甘んじるつもりはない。
だが、現状は正しく認識しないと先に進めない。
「僕とナナリー、どっちが大切なの?」
と、訊く程馬鹿ではない。
その言葉は使えないカードではないが、使えるチャンスは限られているし、
状況から判断して、自分よりもナナリーの方が大切なのは明白なのだ。
だがそれは仕方ないことでもある。
一人は実の妹。一人は血のつながっていない暗殺者。
受け入れたくないし、その立場に甘んじるつもりはない。
だが、現状は正しく認識しないと先に進めない。
ナナリーの方が大事だという態度をとり、ロロの提案をも蹴った。
重要なのは、ルルーシュにとってナナリーとロロのどちらが大切かをはっきりさせる、ということではない。
そこが重要ならば、自分はとうにロロによって殺されている。
重要なのは、ロロに対する誠実さがあるかどうかだ。
重要なのは、ルルーシュにとってナナリーとロロのどちらが大切かをはっきりさせる、ということではない。
そこが重要ならば、自分はとうにロロによって殺されている。
重要なのは、ロロに対する誠実さがあるかどうかだ。
(ナナリーのことしか見ていないのであれば、僕の不安に兄さんは気づけない)
ロロに対して「誠実」であることを示すのにはどうすればいいか?
(兄さん、僕はあなたを、好きでいたい。だから)
美しい信頼と愚鈍な妄信は、イコールではない。
美しい信頼と愚鈍な妄信は、イコールではない。
ロロの不安に気づいていると示した上で、
単なるご機嫌取りに聞こえるような下手にまわった言葉を使わず、
あえてロロの不利な状況を話題にだし、
ロロの立場への心遣いを表す、自然で簡単な言葉。
単なるご機嫌取りに聞こえるような下手にまわった言葉を使わず、
あえてロロの不利な状況を話題にだし、
ロロの立場への心遣いを表す、自然で簡単な言葉。
(兄さん、信じさせて。そうでないなら…)
「ロロ…心配かけてすまない。ロロの方が立場は不安定なのに」
ルルーシュは心からすまなそうに言った。
(!)
ロロは安堵しながらも、頭を回転させる。
ここでなら、あの愚かなカードを効果的に使うことが出来る。
「いいんだ、兄さん。…それより」
「ん?」
「僕とナナリー、どっちが大事?」
「ん?」
「僕とナナリー、どっちが大事?」
ここで敢えてそう来たか。よく考えている。
この問いには誠実に答えればいい。ただ、「誠実」に。
この問いには誠実に答えればいい。ただ、「誠実」に。
ここで「ロロの方が大事」とさえ口にしなければ……
ルルーシュは、わざと悲しげに目を細めてロロの瞳を見た後、
苦笑してから、
苦笑してから、
「…すまない」
俯いた。
ロロはルルーシュの答えを受け止めてから、無言で部屋を出た。
これまでの状況から判断すれば、
「ロロの方が大事」とルルーシュが言うのは明らかにおかしい。
だから今のルルーシュの答えは、ロロが望んだものだった。
しかし実際に言われると、その場でじっとしていられなかった。
ロロはドアに背を預けて、目を閉じる。
これまでの状況から判断すれば、
「ロロの方が大事」とルルーシュが言うのは明らかにおかしい。
だから今のルルーシュの答えは、ロロが望んだものだった。
しかし実際に言われると、その場でじっとしていられなかった。
ロロはドアに背を預けて、目を閉じる。
ルルーシュは、ロロが部屋を出てからも、悲痛な表情を維持していた。
ロロがギアスを発動してからもう一度戻ってくる可能性がある。
その時自分が邪悪な微笑みを浮かべていたらロロが何を思うか。
だが、自分の今の感情を素直に表情にだした所で、大して変わらないのかもしれない。
とんだ茶番だ。と思う。
自分でも自分の気持ちがよく分かっていない。
自分にとって、ロロは八つ裂きにしても足りないぐらいの存在ではなかったのか。
だと言うのに、ゼロという名に疲れ果てていた時、
全て忘れてしまえばいい、自分だけは何処にもいかない、
というロロの言葉が、甘美な誘いに聞こえた自分は一体、何故。
ロロの言葉一つ一つを細かくチェックして、自分の心に防壁を築かなければいけない、この状況。
それが昂じて、ロロに冷たく接しそうになってひやりとしたこともある。
先程ロロへの返答を考えていた時、適切な表情を浮かべていたかは自信が無い。
何だ、この状況は。
(…これは…)
ルルーシュは気づいた。
おそらく、兄弟として生きた一年間、ロロも、同じ気持ちだったのだ。
監視・暗殺対象として一年、ルルーシュの傍にロロはいた。
冷たい視線で見つめなければいけない、とわかっていながら、相手は自分に愛情を向けてくる。
やがて自分が相手の愛情に呑まれてしまえば。
その、辛さ。苦しさがどれ程のものになるか。
(だからといって、ロロへの感情が変わるわけじゃない!)
ルルーシュは自分に言い聞かせるように、拳をきつく握り締めた。
ロロがギアスを発動してからもう一度戻ってくる可能性がある。
その時自分が邪悪な微笑みを浮かべていたらロロが何を思うか。
だが、自分の今の感情を素直に表情にだした所で、大して変わらないのかもしれない。
とんだ茶番だ。と思う。
自分でも自分の気持ちがよく分かっていない。
自分にとって、ロロは八つ裂きにしても足りないぐらいの存在ではなかったのか。
だと言うのに、ゼロという名に疲れ果てていた時、
全て忘れてしまえばいい、自分だけは何処にもいかない、
というロロの言葉が、甘美な誘いに聞こえた自分は一体、何故。
ロロの言葉一つ一つを細かくチェックして、自分の心に防壁を築かなければいけない、この状況。
それが昂じて、ロロに冷たく接しそうになってひやりとしたこともある。
先程ロロへの返答を考えていた時、適切な表情を浮かべていたかは自信が無い。
何だ、この状況は。
(…これは…)
ルルーシュは気づいた。
おそらく、兄弟として生きた一年間、ロロも、同じ気持ちだったのだ。
監視・暗殺対象として一年、ルルーシュの傍にロロはいた。
冷たい視線で見つめなければいけない、とわかっていながら、相手は自分に愛情を向けてくる。
やがて自分が相手の愛情に呑まれてしまえば。
その、辛さ。苦しさがどれ程のものになるか。
(だからといって、ロロへの感情が変わるわけじゃない!)
ルルーシュは自分に言い聞かせるように、拳をきつく握り締めた。
(たとえ兄さんが、本当に僕のことを思っているにしても、そうでないにしても。
これで、一つ前進したことになる。
もし、兄さんが本当に僕のことを思っていてくれているのならば…、
僕が不安に思っていることを伝えられた。
…わかって、もらえた。
そして…。
たとえ、兄さんが僕を憎んでいたとしても、
ナナリーのことで僕に負い目を感じた筈。
…そう。
一年間一緒にいてわかったのは、兄さんが本当に優しい人だということ。
どんなに偽悪的に振舞ったにしても、それは変わらない。
なら、たとえ同情であってもいい。憐れみであってもいい。
兄さんにそういった感情を負わせることが出来れば、
僕はそこから、欲しいものを手に入れることが出来るかもしれない。
…僕は、カードの使い所を間違えてはいない。)
「ごめんね、兄さん」
ロロは小さく呟いた。(でも、どんな手を使っても、僕は兄さんと二人で幸せになりたいんだ)
終
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裏サブタイトル~篭絡合戦R2~
BGM: 『薔薇獄乙女』 by ALLI PROJECT ← プロット立ててから歌詞見て驚きました(笑)
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