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ルルーシュが家に戻ってしまってから、ロロは庭で、汗をかかない程度に軽く身体を動かした。どうもネガティブなことばかり考えてしまうので、すっきりする為だ。気が済むまでやると、少しは気分が回復した。
最後に軽く伸びをしてから、屋内へと戻る。
「…あれ?」
ロロがリビングに戻ると、ソファーに置いておいた筈の鞄が無くなっていた。
旅の途中(10)
「…ロロ。鞄、そこに置いておいた」
ロロが寝室に行くと、ベッドに腰掛けていたルルーシュが、机の方に視線をやりながら言った。ロロは頷きながら、ルルーシュの隣に座った。
「あの、ルルーシュさん…。僕から誘っておいてなんだけど…。大丈夫? …身体」
「これで死ぬなら本望だよ」
「………」
ルルーシュに即答されて、ロロは沈黙した。
「冗談だ。さっき薬も飲んだし、大丈夫だよ」
「もし、苦しくなったら…言って」
ルルーシュが頷いてから俯くと、妙な静けさが訪れた。
二人の現在位置は、ベッドの上。二人の距離、現在約15センチ。
それを今、ゼロもしくはマイナスにしてしまってもいいのだろうか、と宙を眺めながら微妙な空気の中で考えていると、
「…緊張してるんだ」
ルルーシュがぽつりと言った。
え? とロロはルルーシュの方を見たが、長めの前髪に隠れて、ルルーシュの表情はわからなかった。
「知識はあるんだ。知識は。それがどういうものかも学術的には知っている。どう戦略を練ればいいかもわかっている。…だが現場でどう動けばいいのかがわからない。……その……、……実戦経験がないから……」
ルルーシュの声がだんだん小さくなっていった。
何か物騒な単語がいくつか聞こえた気がしたが、ロロは敢えて何も言わない。
「馬鹿みたいに緊張してるんだよ。…本当に…馬鹿…みたいだろ…」
風前の灯火のように消え入りそうな声で言うルルーシュの手の上に、ロロは自分の手を重ねた。
「僕だって、緊張してるよ。…だって…その…」
先程の、声がだんだんと小さくなっていたルルーシュの気持ちが分かる気がする。(言おうとしていることは全く違うのだが)
言っていて段々恥ずかしくなってきた。自然と視線も床の方へと落ちてしまう。
恥ずかしくてたまらない。
だが、ここまできたのだから、言ってしまいたい。
「愛している人と一緒に夜を過ごせるんだから」
顔を上げてロロが一気に言ってしまうと、ルルーシュもすぐに顔を上げた。
部屋から全速力で逃げ出したかった。普通に抱き合ったり触れたりしていたのに、気持ちを言葉にするとなると、こうも違う。
元々、自分の心からの感情を言葉にすることにそれほど慣れていないのだ。
(あぁ……恥ずかしい……)
頬が熱を持っているのが自分でもわかる。そして、顔が赤いのをルルーシュに見られていると思うと更に熱が上がる。
この空気を破ってくれる筈のルルーシュは、ただロロを見詰めるだけで何も言ってくれない。
「あの…何か言ってくれないと…僕の精神が…もたないんだけど…」
ルルーシュの手をぎゅう、と握りながら、ロロは途切れ途切れに言った。今自分に水を垂らしたら、確実に一瞬で蒸発するだろうと思った。
ルルーシュは、はっとしてから、目元を緩める。
「そうだな。俺も、ちゃんと言わないとな」
ルルーシュは空いている方の手で、ロロの肩に手を置いた。
熱を持っている顔をあまり傍で見ないで欲しくないのに、ルルーシュはそれを知っているのかいないのか、ロロのすぐ傍まで近づいた。
「お前と出会えた奇跡に、いくら感謝してもしたりないよ」
ただでさえ早鐘を打っているロロの鼓動が、どくりと大きく音を立ててしまうほどの、そんな笑みをルルーシュは浮かべた。
「……愛してる」
ロロの思考が完全に停止した。
嬉しくて。
嬉しくて。
嬉しくてたまらなくて。
「……! ロロ…。頼むから何の前触れもなく突然泣かないでくれ…」
言われて初めて泣いていることに気付く。そういえば、数時間前に同じように泣いたのも、この場所だった。涙脆いつもりはなかったのに、ルルーシュに会ってから涙腺が弱くなってしまったのだろうかと思う。
「嘘つきぃ……」
ルルーシュに涙を拭かれながら、ロロは言った。
あまりに嬉しすぎて、自分の心がどうなっているのかすら自分は分からなくなっているのに、ルルーシュが涼しい顔をしているのが悔しかった。
「…俺が?」
「だって、こんなに嬉しいこと、さらりと言うんだもん…。緊張してるなんて嘘だよ…」
泣きながらロロが言うと、ルルーシュは、ロロの前に手を差し出した。
「手首、握ってみろ」
言われるままにロロはルルーシュの手首を握った。
細い手首から感じる脈は、
「…よく普通に喋れるね…」
泣いていたロロが思わず神妙な面持ちでそう言ってしまうほど、あまりに早かった。
「…だろう? 生死の境にいなきゃいけないぐらい、緊張してるんだ。さっきから命がけで喋ってる。…他でもない、お前が相手だから」
嬉しいとか、幸せとか、そんな言葉でとても表せないような、そんな、素敵な感情が、自分という器に入りきらずに溢れ出してくる。こんなに一気に、たくさんの幸せを貰ってもどうしたらいいのかわからなかった。
心の乗せられた言の葉を受け取ることで、これ程までに心を揺さぶられるのだと、初めて知った。
「ゴメン。僕も『現場でどう動けばいい』かわからなくなってきた…ルルーシュさんの『戦略』だと、次はどうすればいいの?」
「そうだな…まずは天井の明かりを消そうか。ベッドの脇のやつだけつけよう」
ルルーシュが真剣な顔で答えたので、ロロは吹き出した。
「…それから?」
「そうだな。それから…」
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*ベッドシーンは管理人の中でロロルルver とルルロロverが並存してるのでカットでお願いします。
最後に軽く伸びをしてから、屋内へと戻る。
「…あれ?」
ロロがリビングに戻ると、ソファーに置いておいた筈の鞄が無くなっていた。
旅の途中(10)
「…ロロ。鞄、そこに置いておいた」
ロロが寝室に行くと、ベッドに腰掛けていたルルーシュが、机の方に視線をやりながら言った。ロロは頷きながら、ルルーシュの隣に座った。
「あの、ルルーシュさん…。僕から誘っておいてなんだけど…。大丈夫? …身体」
「これで死ぬなら本望だよ」
「………」
ルルーシュに即答されて、ロロは沈黙した。
「冗談だ。さっき薬も飲んだし、大丈夫だよ」
「もし、苦しくなったら…言って」
ルルーシュが頷いてから俯くと、妙な静けさが訪れた。
二人の現在位置は、ベッドの上。二人の距離、現在約15センチ。
それを今、ゼロもしくはマイナスにしてしまってもいいのだろうか、と宙を眺めながら微妙な空気の中で考えていると、
「…緊張してるんだ」
ルルーシュがぽつりと言った。
え? とロロはルルーシュの方を見たが、長めの前髪に隠れて、ルルーシュの表情はわからなかった。
「知識はあるんだ。知識は。それがどういうものかも学術的には知っている。どう戦略を練ればいいかもわかっている。…だが現場でどう動けばいいのかがわからない。……その……、……実戦経験がないから……」
ルルーシュの声がだんだん小さくなっていった。
何か物騒な単語がいくつか聞こえた気がしたが、ロロは敢えて何も言わない。
「馬鹿みたいに緊張してるんだよ。…本当に…馬鹿…みたいだろ…」
風前の灯火のように消え入りそうな声で言うルルーシュの手の上に、ロロは自分の手を重ねた。
「僕だって、緊張してるよ。…だって…その…」
先程の、声がだんだんと小さくなっていたルルーシュの気持ちが分かる気がする。(言おうとしていることは全く違うのだが)
言っていて段々恥ずかしくなってきた。自然と視線も床の方へと落ちてしまう。
恥ずかしくてたまらない。
だが、ここまできたのだから、言ってしまいたい。
「愛している人と一緒に夜を過ごせるんだから」
顔を上げてロロが一気に言ってしまうと、ルルーシュもすぐに顔を上げた。
部屋から全速力で逃げ出したかった。普通に抱き合ったり触れたりしていたのに、気持ちを言葉にするとなると、こうも違う。
元々、自分の心からの感情を言葉にすることにそれほど慣れていないのだ。
(あぁ……恥ずかしい……)
頬が熱を持っているのが自分でもわかる。そして、顔が赤いのをルルーシュに見られていると思うと更に熱が上がる。
この空気を破ってくれる筈のルルーシュは、ただロロを見詰めるだけで何も言ってくれない。
「あの…何か言ってくれないと…僕の精神が…もたないんだけど…」
ルルーシュの手をぎゅう、と握りながら、ロロは途切れ途切れに言った。今自分に水を垂らしたら、確実に一瞬で蒸発するだろうと思った。
ルルーシュは、はっとしてから、目元を緩める。
「そうだな。俺も、ちゃんと言わないとな」
ルルーシュは空いている方の手で、ロロの肩に手を置いた。
熱を持っている顔をあまり傍で見ないで欲しくないのに、ルルーシュはそれを知っているのかいないのか、ロロのすぐ傍まで近づいた。
「お前と出会えた奇跡に、いくら感謝してもしたりないよ」
ただでさえ早鐘を打っているロロの鼓動が、どくりと大きく音を立ててしまうほどの、そんな笑みをルルーシュは浮かべた。
「……愛してる」
ロロの思考が完全に停止した。
嬉しくて。
嬉しくて。
嬉しくてたまらなくて。
「……! ロロ…。頼むから何の前触れもなく突然泣かないでくれ…」
言われて初めて泣いていることに気付く。そういえば、数時間前に同じように泣いたのも、この場所だった。涙脆いつもりはなかったのに、ルルーシュに会ってから涙腺が弱くなってしまったのだろうかと思う。
「嘘つきぃ……」
ルルーシュに涙を拭かれながら、ロロは言った。
あまりに嬉しすぎて、自分の心がどうなっているのかすら自分は分からなくなっているのに、ルルーシュが涼しい顔をしているのが悔しかった。
「…俺が?」
「だって、こんなに嬉しいこと、さらりと言うんだもん…。緊張してるなんて嘘だよ…」
泣きながらロロが言うと、ルルーシュは、ロロの前に手を差し出した。
「手首、握ってみろ」
言われるままにロロはルルーシュの手首を握った。
細い手首から感じる脈は、
「…よく普通に喋れるね…」
泣いていたロロが思わず神妙な面持ちでそう言ってしまうほど、あまりに早かった。
「…だろう? 生死の境にいなきゃいけないぐらい、緊張してるんだ。さっきから命がけで喋ってる。…他でもない、お前が相手だから」
嬉しいとか、幸せとか、そんな言葉でとても表せないような、そんな、素敵な感情が、自分という器に入りきらずに溢れ出してくる。こんなに一気に、たくさんの幸せを貰ってもどうしたらいいのかわからなかった。
心の乗せられた言の葉を受け取ることで、これ程までに心を揺さぶられるのだと、初めて知った。
「ゴメン。僕も『現場でどう動けばいい』かわからなくなってきた…ルルーシュさんの『戦略』だと、次はどうすればいいの?」
「そうだな…まずは天井の明かりを消そうか。ベッドの脇のやつだけつけよう」
ルルーシュが真剣な顔で答えたので、ロロは吹き出した。
「…それから?」
「そうだな。それから…」
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*ベッドシーンは管理人の中でロロルルver とルルロロverが並存してるのでカットでお願いします。
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現在のお礼SS:ロロルルロロ一本。
効能:管理人のMP回復。感想一言頂けるととても喜びます。