プロローグ

注意


・途中からタグ使いが激しくなっていくので、携帯で読むと若干わかりにくいかもしれれません。
・最初にホラーな空気が流れていますが、ホラーではありません。
・ロロの出番が少ないですがロロへの愛だけはあります。
・パラレル話です。

或る青年の遠回り道
―　FINAL TURN OF ......
AND　HIS　SHORT　BREAK　―

＜プロローグ＞

　ほんの少ししか、離れていないはずだった。
　ほんの少し駆け寄れば、すぐにでも触れられる筈だった。
愛しい姿はすぐ傍にあって、細められた瞳を縁取る睫毛の艶すらも、この目に確かに見えていたのに。

　けれど、二人の間には、奈落の底まで誘う闇がぱっくりと口を開けていた。

　傍に行きたいと願って、必ず何処かからたどり着けると信じて、

「待っていて欲しい」

　と告げて別れてから、
　闇を渡る橋を探し続けれたけれど、その日々に終わりは来なかった。
　
　会いたいと願えば願うほどに、遠ざかっていく。

　とても簡単で、シンプルなことしか願っていないのに、
　それをかなえる為に、恐ろしい遠回りを続けていく。

　会えない　会えない　会えない　会えない　会えない　会えない

　何処までいけばいい？
　何処まで、いつまで離れ続ければ、会える？

　すぐに会えると思って、捨ててしまった欠片はもう戻らない。
　一番大切なものの輪郭すら、ぼやけていく。

　本当は、すぐにでも会う方法はあるけれど、それは許されない所業。

　封印されたそれを解き放つことなく、会う方法を、ずっと、ずっと探していた。

　けれど……、



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